高校生恋愛*~初めての気持ち~
「ここの近く家だから、ここまででいいよ。ありがとね。」


私の家の近くまで来て、二人は足を止めた。


「ああー。分かった。また明日な。」


「うん」


翼の家は私の家とは全くちがう別方向にあるところで、わざわざではないと、こんな道なんて通らないくらい翼にとっては関係のない道。でも、今日は、私のために歩いてきてくれた事。嬉しかったけど、ちょっと申し訳なかった。


「風邪、ひくなよ」


「わかってまーーーすー!!」


夜。学校で話をする雰囲気とはちょっと違う。小さい声もすべて聞こえる。


遠くで車が通り過ぎる音。昆虫が必死に泣き叫んでる音。


そんな音しか聞こえない夜は、私の鼓動を早くさせる。


二人で帰ってるとき、ザッザッザッと二人の歩いて、シューズと地面がこすれる音がなるたびに、なんだか、静かなこの空間にドキドキしてうつむく。夜は、まるで二人だけの世界のようで、二人がこの空いっぱいの星を二人じめしているようで、嬉しかった。



「じゃーねー」


二人はまた明日と約束し合い、別れた。


翼と二人で帰る通学路は今までとは違い早く感じられた。


なんでかな?すっごく楽しかった。


「おかーさーん!たっだいまぁー。」


「ああ。晴笑ー。おかえりー。」


「今日のご飯何ー?」

「オムライスよー。」


「おおー。やったー!」


私は、急いで二階の自分の部屋にいって制服を脱いだ。そして、ラフな格好をして、また一階に戻ってきた。



テレビでは、お母さんの好きな旅チャンネルになっていて、さまざまな国の文化や風景をアナウンサーが頑張って伝えていた。




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