高校生恋愛*~初めての気持ち~
でも、もうこんなこと思えない。昔の私、浮かれてた。初めての彼氏ってだけあって、毎日ハッピーでエンジョイしすぎて……だから。今、こんな結末になってしまったのかもしれない。



「はあ。」


私は、ひとつ。ため息をつくと、空をみた。


夕焼けの空はすっごく綺麗で、綺麗過ぎて、涙がでた。



「うう…うう。」


ポッポッ………ザアアアアアアアアアアアアアア



「うわー。雨だあああ」

「運動会の後片付け、後出にしろおおお」


雨…私の今の心みたい。空は私の心の分身?



みんなは、雨にぬれたくなくて、急いで学校に入った。でも、私は急ごうとする気持ちさえなくなっていた。



心と同じように、体もずたずたにぬれて、びしょびしょになればいい。




「ぅぅぅぅ。……っああ。」


もう無理だよ。泣かない、って思いたいけど、もう限界。



あたりは、真っ暗になり、雷もふってきた。



嵐がやってきたんだ。



車どおりもなくなり、洪水警報がでている。



「晴絵!!」


この優しい声。


やめて。やめて。この声今は聞きたくない。


また涙でてくるよ。



「正樹?」



私の手を、正樹は優しく包み込んだ。




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