高校生恋愛*~初めての気持ち~
学校のグランドには、大きな水溜りがいくつもできた。屋根に雨がたたきつけるような音が周囲を動揺させた。雷がなっては、雨が私達をたたきつける。空は真っ暗で、ひゅーひゅーと悲しそうに風がふいた。


「正樹?……ぬれちゃう。はやく学校に入って?」


私は、掴まれた腕を振り払って、正樹に言った。目を合わせたくなくて、下を向きながら。


「晴笑!こんな天気の中グランドの真ん中に立ってるなんて、駄目だ!早くぬれないところに行こう。」


「嫌だ。」


「晴笑!!!!」


「二股してたくせにっ!!!!!!!!!」






一瞬だったけど、ずしんと空気が重くなったように感じた。雨はさらにひどくなる。


しーんと、何秒か、沈黙が続いた。まともに、正樹の顔見れない。



「気づいたのか……」



正樹はポツリとつぶやくと、ため息をついた。ああ。圭太の話本当だったんだ。


「ううっ……。」


「ごめん。晴笑。ちゃんと、話すよ。」


聞きたくない。聞きたくない。でも聞かないと。



「俺中学のとき、付き合ってたひとがいたんだ。」


「うん。」


「高校のとき、喧嘩したんだ。その子と。」



正樹はゆっくり話した。私は目を閉じてゆっくり聞いていた。





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