高校生恋愛*~初めての気持ち~
結局、正樹は私の家までついてきてくれた。正樹の家は、私の家から4㌔くらい先にある。なのに、毎日家までおくってきてもらい、少し申し訳ない。

私は疲れた体を癒すように、家の玄関にスクバを投げ、まっすぐ風呂場に向かった。






ポチャン……。


お風呂に天井の水蒸気が落ちる。私はこの音が好き。

小さい頃この音にあわせて歌歌ったっけ?

お母さんに何回も注意されたけど、やめれなかった。


この音がすごい心地よかった。


「いつまで入ってるのー?」

別の部屋からお母さんの声が聞こえた。ああ。やばい。寝てた。



お風呂で寝るなんて、今日は随分疲れたんだな。お風呂で寝るなんて、中学生ぶりかな。中学生の頃は、厳しい顧問がいるテニス部で、頑張ったな。日が暮れても、ボール追いかけて汗かいて、足がもつれるまで走って、声出して……。


気がついたら、家についたとたん寝ちゃったり……。あの頃はすごい頑張っていた。中学生の頃はそんな毎日がすっごくすっごく嫌だったけど、今となれば「青春」なのだろう
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