高校生恋愛*~初めての気持ち~
「そんな・・・」


いろんなことに驚いた。


まずは、翼と舞ちゃんが同じマンションで、しかも部屋が隣同士だということ。


んじゃあ、ずっと、舞ちゃんと翼は一緒にいれたの?夜だって、気軽に翼に会えるの?お母さんとかいない間に、二人は何をしたりするんだろう。そりゃあ、つきあってるんだもん、いろんな事経験済みかぁ。でも、家が近いって、それだけでもうらやましいのに、なんで、二人はこんなにも、お似合いなんだろう。



そして、翼に舞ちゃんが助けを求めたということ。


舞ちゃんは、倒れたんでしょ?辛かったんでしょ?普通だったら、お母さんやお父さんに連絡する。だって、家族だもん。一番に知らせないといけないって思う。


でも、舞ちゃんにとって、一番の人は、翼なんだ。人は、緊急事態になって初めて本当の気持ちがわかるという。


舞ちゃんにとって翼はなくてはならない存在。ってことだよね。


そんな翼に、私は今から告白するところだったの?



私のしてることって、正しいのかな?


人の彼氏に告白しても、いいのかな?


舞ちゃんはどう思うだろう。いや、だよね。きっと。私の事憎むよ。



でも、もし、私がこのまま翼に告白しなかったらこの気持ちだってむだになる。



舞ちゃんはすごく、翼の事が好きだ。でも私だって好き。好きで好きでたまらないんだよ。




「どうしたのですか?晴笑さん」


先生は、ただ呆然とたちすくす私にそっと声をかけた。


私はその瞬間ぱっとなにか電流が体中に流れるような感覚に陥った。



私は、あきらめない。


これが私の運命だから。


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