高校生恋愛*~初めての気持ち~
「っぅうっ―――っ……」


何やってんだろう。何一人で舞い上がっていたんだろう


私は無我夢中で走った。涙で前が見えない中ただ行く先も分からぬまま走っていた


そして私の体力もなくなってきた時、ゆっくりとその足をとめた

そして涙をぬぐって前を見た


無我夢中に走ってきた先には星空を翼と二人で草原に寝そべってみた、あの場所にたどりついた。


あの時の夜空は綺麗過ぎて、私達の心までも綺麗にさせた。



あの時は、まだキラキラしてたな。



あの時、たしか翼の親父さんのことをきいたんだっけ。



“俺、自分が今正しいって思ってないと駄目なんだ。”



あの時翼、こういったよね。翼はあの時から自分を責めすぎていて、せつなかった。



“もし、自分のしていた行動が間違いだったら、とか。こうしておけばよかった。とか、今まで俺が頑張ってきた事は、結局活かされてきたのか、なんて考えてみろよ。たぶん、答えは活かされてなんかねぇよ。”



翼は、親父さんがおふくろさんを助けられなかったから、そう思ってるんでしょ。翼は何もわるくないし、親父さんも、悪くなかったんだよ。





あの時、私はなんておもったんだっけ?






“私だってこれから後悔する事たくさんあるとおもう。”



ああ。こんなこと、思ってたのか。なんて幸せ物だったんだろう。この時は今みたいな状況になるなんて分からなかっただろうね。翼とこんな関係になってしまっているなんて。もし、あの時それを知っていたらどうなっていたんだろう?



後悔する事なんてないわけないじゃん。絶対後悔はするもんだよ。




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