高校生恋愛*~初めての気持ち~
-子供のように、私はいつもの通学路をただただ、ひますら真っ直ぐ走っていた。-
息が切れても、足がもつれても、髪の毛がぐちゃぐちゃになっても
それでも会いたい、人がいる。どんなに、苦しくても泣きたくても、鼻水でまくっても、
話したい、人がいる。
つらい。つらい。つらい。泣きたいけど、泣くな。自分。ないたら、翼に顔見せられない。
つらい以上に会いたいよ。会いたい。会いたい。あって、話をしたい。昔のように、あの優しい日差しがさした、放課後。二人で机をあわせて、しょうもない話したよね。あのときは笑った。心のそこから。あのときのように。そう、あのときのように。笑って、語り合って。そんな関係、いつまで続くんだろう。
次々に下校する、学生たちを学校の窓からながめながら、今というかけがえのない時間を共にすごしてきた君がからこそ。伝えたい。
「-はぁ。―はぁ。」
上手く呼吸ができなくて、目が乾く。すれ違う人に、じろじろ見られながらも、私は懸命にはしった。
こんなに走ったのは、きっと、小学生のリレー大会のときだ。
そのとき、私はくじ引きで、走順がアンカーになってしまった。
走るのは好きだったけど、速くはなかった私がアンカーに任命され、ものすごいプレッシャーに襲われていた。
“晴笑ちゃん、ちゃんと、走ってよね。”
“絶対、一位とろうね”
“アンカーで、一位、決まっちゃうんだって”
そんな言葉が私にとっては、ものすごく鋭い刃物のように心の中に突き刺さった。
やめてよ、いやだ。それ以上いわないで。やめて。お願い。