高校生恋愛＊～初めての気持ち～

“絶対、一位とろう”



そう言って、本番当日。その日は、本当に最悪の日だった。



今まで一位で独走してきた青組の走者が転んだのだ。そして、転んだと同時にリレーのバトンを遠くに飛ばしてしまい青軍はトップからはずれてしまった。



それと同時に、私達の赤軍はすぐ後ろで走っていた白軍と接戦になり、ついに私の番まできてしまった。



“やばい！一位と二位接戦だよ！そう、アンカーで決まるんだよ！晴笑ちゃん。絶対一位とろうね。”


“そうだよ、約束したじゃない。一位とろうって”




そんなみんなの刃物を私は受け止め、ぐっと赤い鉢巻をしめた。



くるしかった。正直。そして、それと同時に、悲しくなった。


今まで友達だと思っていた人から、こんな事を言われるなんて。



ただ、一位を取る事だけが、運動会を成功させた、とはいえない。



ちゃんと、みんなが協力して、なにか一つのものを作り上げられたという達成感を成功というのだ。



それなのに、みんなはー。。




“さあ、頑張ってね。”



みんなの目は、鋭く、冷たかった。