高校生恋愛*~初めての気持ち~
そこにいたのは、舞ちゃんだった。

倒れてから、ずいぶんと顔色が悪く痩せたもんだった。

まるで別人のようだった。

華奢だった体はもっとがりがりに痩せ

翼が心配しないはずなどなかった。


私は、一気に重くなった体を頑張って動かして、じっと舞ちゃんを見た。


「どうしたの?舞ちゃん」


私は、わざと高い声を出して舞ちゃんに尋ねた。舞ちゃんはそれでも、笑うことなく私を見ている。とても重い空気が二人の間をぐるぐると回っているように見えた。



「どうって……。まだ、気づいてないの?」


そういって舞ちゃんは急に泣き出した。


何がなんだか分からなかった。


「何で、ないてんの?私だって泣きたいよ。辛いよ。なんて舞ちゃんは翼と付き合っているのに泣けるの?」


病室では二人の言い合った声が響き渡っていたようで、たくさんの看護士だんが私達の様子を見に来た。


「…翼は?」

私はそう聞くと、舞ちゃんは


「帰ったよ。」


といった。もちろん目はあわせない。



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