高校生恋愛*~初めての気持ち~
「おい」

って俺が翼に言って、翼を呼び出した。


翼はやっぱかっこよくて、


まつ毛は長いし、髪だってサラサラしてるし、目だって綺麗だし、鼻だって高いし、俺とは正反対な奴だった。


「なんだよ。俺、今忙しいんだけど。」

翼はそういって、俺から逃げようとした。いや、お前は今全然忙しくなさそうだろって心の中でツッコんだが、頑張って耐えた。


「翼さ、舞のことすきなんだよな。」



やべ。俺は何を聞いてるんだよ。そんなの決まってるじゃん。



「んー。好きだよ。でも、これは「愛」でも「恋」でもない気がする」


くしゃっとなった髪型をかきあげながら、翼はいった。



「どういう意味だよ。」


俺は苛々した様子でいった。



「俺だって、まだよくわかんねー。自分の気持ち。お前だって、自分の気持ち、整理できてねーだろ?」


「――っんだと?てめぇ!!」


ぐっと、俺は翼の胸倉をつかんだ。なぜか、かっときた。多分、図星過ぎて、いらついたのだろう。



俺は、確かにあの時、まよっていた。



俺は、春香のことを忘れられないのか。


晴笑はどうなのか。



そればかり考えていた。




だから、図星をさされてしまった。



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