高校生恋愛*~初めての気持ち~
「俺と舞が付き合ったときの事、お前しらねーか。」


翼はそういうと、グランドで運動会準備をしていた女子が翼に手をふっていた。


ちくしょー。もてやがって。


俺達はゆっくりと歩き、校門を後にして近くのコンビ二で、飲み物を買って、近くの川原に腰をかけた。



俺は、ココアで翼はイチゴミルク。



翼がイチゴミルクなんて合わないけど、なんか可愛い子犬のようにみえた。



「俺さ、舞に3回告白されたんだよな。」


翼はそういってイチゴミルクをごくごくっとのむと、にこっと笑った。



「三回?すげー。」


「だろ?一回目は、興味ねーっつって返事返さなかった。あんま、話したこともなかったし。二回目は、ごめんっつって断った。でも、三回目は……」



「三回目は?」




そんとき、翼はうつむいて一瞬だまったんだ。そして



「三回目、告白の途中いきなり、舞が倒れたんだ。」


「―――え」


翼は、深いため息をつくと無理に笑って見せた。



「そして、こういった。「私、病気なの。支えてくれる人がいないと、立っていられない。お願い。翼ぁー。」って。」



へへっと翼は笑うと、ゆっくりと立ち上がった。もう日は暮れていた。



「お、お前、馬鹿か?そんな事で、OKしたんじゃ……」



「そんな事、じゃねーよ。もし、俺が付き合ってなかったら舞、死んでたぜ?もし、死んだら、俺のせいだろ?そんなの、たえらんねーよ。」



「―――馬鹿だよ。翼。」


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