高校生恋愛*~初めての気持ち~
俺は震える声で力強く言い切った。


馬鹿だ。


何考えてんだよ。


そんな顔すんな。なんでそんなに辛そうな顔してんだよ。



ああ、そうか、翼・・・お前は、舞の命と自分の命、二人の命をしょって生きてきたんだ。翼の言った一言で、一つの行動で、舞が不安になったら、死んでしまう。死んでしまったら元にはもどらない。一生自分のせいになる。一生自分に罪悪感がおそってくる。


だから。翼は……



「お前、辛くねぇのか?もし、別れたくなったら」



俺は、飲み終えたココアをくしゅっとつぶし、ゴミ箱に捨てた。



「別れたくなんないよ。一生守り続けるって覚悟してっからさ。」


「でも、それは「愛」じゃない。だったら、なんだ?」



「はは、「義」だよ「義」。これは、おれの「義務」」




あまりにも、残酷すぎた。そして、人ってなんなんだろうと思った。



本当に愛する人と付き合うって何だ?


嘘ってなんだ?



好きってなんだ?


恋ってなんだ?


そして……





真実って何だ?






< 186 / 201 >

この作品をシェア

pagetop