高校生恋愛*~初めての気持ち~
「やめないよ。可愛い。いいにおいするよ」


「誠実そうだな。この子。」


「俺が先にもらうわ」


「いや、俺だ」

「俺!」


「俺だ!」



いろんな声があちことから聞こえてくる。頭が痛くなって目をつむった。



いやだ。いやだ。いやだよ。



怖い。怖い。怖いよ。




腕はつかまれたままで離れない。私は知らないおじさんに抱き寄せられ、臭いお酒のにおいで気持ち悪くなってきた。



まさか、このおじさん…酔ってる?



だとしたら、いくら言ったって無駄だ。でも、こんな夜道、車も通らないし、人もとおらない。周りは田んぼだらけで家もないし、声だってかれてるから叫べない。




もう、なにもかも嫌だ。




そう思って私は、抵抗していた力をゆるめた。


「お、姉ちゃん。いい子だ。」


「素直だなー。ふへへ」



おじさんたちはそういって、私の服に手を入れようとした。



もう、どうだっていい。



ごめんね。翼。正樹。




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