高校生恋愛*~初めての気持ち~

好き

「つ……ばさ?」


なんで、こんな時間に?ここにいるの?



「なに、ボーっとしてんだよ。ほら、大丈夫か?」


やっぱり翼は優しい。それは絶対変わらない。



「うん。ありがとう。でも、なんでここに?」


私は、そういって翼をみた。


「公園で話そうか。」


翼は、そういって隠れて免許をとったバイクにまたがった。


「のれよ。」


翼はそういって私にヘルメットをかぶせてくれた。


「ヘルメット二つとか、何人の女子を後ろにのせたんだよー。」


私はすねたようにほっぺを膨らませていった。



「晴笑が初めてだし。つか、晴笑にしか俺の後ろのせないって決めてっし。」



「え?」



風のおとでよく聞き取れなくて、私は翼に聞き返した。



「なんでもねぇーよ」



翼のバイクの後ろにのった私は、なんだかとっても心地よくて、


何万個もある星に包まれて、誰もいない道をまるで時間が止まったかのように、二人会話をしなくてもつながる心で、私は目を閉じた。



「翼ー?」


「何?」


「ふへへ」


「なんだよ!」



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