高校生恋愛*~初めての気持ち~
「今日は、ベランダに出るの無理だな。」
そう言ってまた購買パンをかぶりつく君。

「うん。雨すごいよね。」

そういって窓の外から空の様子を確認する私。

「まあ、夕立だから、すぐやむよ。」

購買パン、今日はちょっぴりこげくさかった。

「うん。」


正樹は昼食の時いつも、私の教室に来てくれる。そして、私の名前を呼んでくれるの。それが、とっても嬉しくて、心地よかった。


「晴笑?」

ぼーっとしている私に正樹は声をかけた

「あ、ごめんううん。なんでもない。」


そう言って、正樹の腕に手をまわす。正樹のがっちりした。体つきはうらやましい。


「なあ。」


正樹は、ちょっと真面目な顔になった。


ざーざーと雨の音、うるさい。


正樹の言いたいこと……。



まさか、橋場翼と私がこの前キー……



「ちょっ………。まったまった!!ほら!みて雨やんだ。」


そういって私は正樹の腕を引き、教室をでた。翼が教室にもどってきたらまた、ややこしい事になるはずだから、二階の階段の影に正樹を連れてきた。

ほんっと。私って何なんだろう。話はぐらかすなんて。


自分が嫌いすぎて涙でてくるよ。


正樹が好き。私は、正樹の事すっごくすーーーっごく好き。



だって、正樹の彼女だもん。


あいつはただのクラスメート。


「もうヤダ!!」


「晴笑?」


「正樹、お願いがある。」



「何?」




私は。ごくりとつばを飲んだ。正樹を愛するための……手段。



「ここでキスして。」




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