高校生恋愛*~初めての気持ち~
あれから何時間たったのだろう。

二人とも笑いすぎて腹が筋肉痛になって本当に大変だった。


時間がたつのははやくて、あっというまに辺りは真っ暗になっていた。


そして、別れのときが来た。


「ほら。」


そういってぶっきらぼうに手をさしのべる翼。

「何よ。」


「何ってわかんだろ?」

分かってんだろなんていわれても……。

「え?」


ちょっと、からかってみようかな。分かってるけど分かってないフリ。

「手!」


翼は私の目の前に手を差し出した。


「……はい。」


私は小さく返事をすると、翼の手に自分の手を重ねた。


翼の手は大きい。



「人多いねぇー。」


「ああ。しかも男子すくねーし。」


「うん。翼は、ここにきたことある?」


「普通あるだろ?」


「だよねー。」






誰と来たの?



そう聞きたかったけど、無理だった。



舞いちゃんと…って言うでしょ?分かってんの!もう。






「よし。んじゃー。帰るか。」


「そうだね。」



「明日、正樹に言うんだろ?」


「うん。言う。」


「正樹、どんな顔すんだろ。」


「んー。」



そう考えただけで胸が苦しい。もう分かってるから。正樹がする顔。



もう分かってるのに、行ってしまった私の行動。判断。



もう、ここから狂ってしまったんじゃないかって思う。




「晴笑?」


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