アゲハ蝶の恋【短編】
―――――次の日
『高島君、決めたよ!』
授業中にも関わらず、ニコニコ笑いながら話しかけてるアゲハ。
シャーペンを持つ手が震えている高島。
『私、高島君を笑わせてみるね!!』
アゲハは立ち上がり、ガッツポーズをした。
すると、後ろからポンポンっと肩を叩かれた。
『何?』
笑顔で振り向く。
「春川君。」
そこには笑顔の先生がいた。
「廊下に立ってなさい。」
『先生、今時廊下はないと思います。』
「授業中にいきなり立ち上がり、ガッツポーズをする生徒もどうかと思います。」
私達の会話を聞いていた生徒は笑ってこっちを見ていた。
恥ずかしいな。
ちらっと横目で高島を見る。
高島君はスヤスヤと夢の中でした。