マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
オレのメガネがダテメガネとは知らない幹居は、メガネが無いのにきちんと歩いてるオレを凝視しまくっている。


オレはまた自分の机に行き、置いていたダテメガネを手に取った。


「見えるよ?だってオレ、両目視力2・0だもんよ」


「ハッ!?じ、じゃあなんでメガネかけてんの!?」


「その前にオレが聞く。幹居。もうオレが十六夜 楓だって……信じてるよな?」


真っ直ぐ幹居の目を見据え、静かに語りかける。


アタフタ慌てていた幹居も、さすがに黙った。


「――――信じるよ。だって声十六夜君だし、背格好も髪色もおんなじだし………」
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