マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
「十六夜君のメガネって、ダテだったの!?」


「そうだよ。両目2・0なのに、メガネかける必要ねぇじゃん。だから言ったろ?“コンタクトにする予定は無い”って」


ニッと笑って説明すると、幹居の呼吸が一瞬止まる。


「アレって……ただ単にメガネの方がしっくりくるとか、コンタクトが目に合わないとかそういう理由じゃなかったの!?」


「正解。本当は目いいって事と、素顔を見られたくないって事が、コンタクトにしない理由」


そこまで言って、再び幹居に近づく。


彼女は視線をあちこちに動かし、どうにか事態を把握しようとしていた。
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