マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
笑顔のまま質問すると、幹居の肩がピクッと上がる。


どうやら幹居の父親も幹居先輩の彼氏って人も、オレ様系らしい。


だったら………オレにとっちゃあ、好都合だ。


だってそれって……幹居家の女は“オレと似た様な”男に惹かれるって事じゃん?


「幹居、教えてやるよ。なんでオレがお前に素顔を見せたのか」


「十六夜………」





「好きな子には、全部知っといて欲しいからだよ」





オレは幹居の言葉を遮り……事実を話した。


一気に教室にはシーンとした空気が流れて、時計の秒針の音だけがオレと幹居を包み込む。
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