マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
「いいなって…何がいいのよ?」


そう言いながらオレンジジュースを飲む幹居に、フッと笑いかけた。


「言ったじゃん、オレん家親忙しくて誕生祝いとか滅多に家族揃ってやらないって。だからこうやって皆でパーティーとか、ちょっと憧れてた」


オレの誕生パーティーで4人揃ったのは、確か9才で5年前。


姉ちゃんは3年前の13の誕生日で、今回部活で遅い姉はオレに何回も謝って来た。


だけどこんな風に楽しく過ごせたんなら……責めようなんて思わない。


てか元々、責める気等無かったんだけど。


「皆でパーティーって…やっぱり楽しいな」
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