マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
学校で別れたばかりの楓が立っていて、私は驚きで目を見開く。


楓はスタスタと私達の所にやって来て、男の子に視線を移した。


「何?迷子?それともお前の親戚とか?」


「迷子だと思う……さっきから話しかけてんだけど、泣きっぱなしで全然答えてくれないの……」


私の説明に、楓はジッと男の子を見つめる。


私も男の子、そして楓を見つめた。


あっ、皆様お気づきでしょうが、私と楓はお互い呼び捨てになりました。


私の誕生日の翌日、私が何気なーーく言ってしまったんですよ。


『十六夜君って何か呼びにくい……』って。
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