マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
ウッソ……私があんだけ手こずったのに、楓ったら一発で笑顔にしちゃった……


「オイ紀右どうした?行くぞ」


「ああ、待って!」


ポカーンと呆気に取られていると、楓は男の子を抱っこしたまま先を歩いてる。


私も急いで後を追いかけ、男の子の母親探しを開始した。


「ボク、お母さんどんな服着てたか分かる?」


「んっと、上が白い服で下が青いスカート!!」


「あ、あの人じゃねぇ?」


前から20代後半位の女の人が、バタバタと全力でこちらにやって来る。


「や、やっと見つけた………!良かった見つかって!!」
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