マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
女の人は私達の前で立ち止まると、ゼェゼェ息を切らしていた。


「ママーーー!」


「もう!だからちゃんとママの後ついて来なさいって言ったでしょう!すみません、ご迷惑おかけして……!!」


母親と再会を果たした男の子は、ニッコニコの笑顔で楓から離れて今度はお母さんの元へ。


「すみません、すみません!」


「いえ……無事に見つかって良かったです」


母親は何度も私達に頭を下げてから、親子は手を取り合って姿を消した。


アレなら……もう迷子にはならないよね。


良かった………


「フゥ……ひとまず一安心だな」
< 222 / 431 >

この作品をシェア

pagetop