マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
名残惜しい気持ちに駆られるも、自分の家に着いてしまったのだから中に入らなければいけない。


「じゃあな紀右。ムリヤリ連行して悪かったな」


繋いでいた手を離し、中に入ろうとした時だった。


「かえ……」


「アレ?楓?アンタも今帰って来たの?」


突然現れたのはオレの姉、十六夜 百南。


スモーキーアッシュのショートヘアーで、性格はザ・今時の女子高生。


「ゲッ、姉ちゃんっ!!」


「えっ、楓のお姉さん!?」


オレの言葉に反応した紀右が姉ちゃんに目線を向けると、姉ちゃんは両方の目をキラキラと輝かせた。
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