マイルド・ガールとワイルド・ボーイ３

複数のハテナマークがポンポン浮かぶオレに対し、更に微笑む紀右。


学年１、２を争う美少女・幹居 紀右の柔らかい微笑みに、一気に心臓が高鳴った。


「いいよ気にしてないから。楓のお姉さんって明るくていい人そうだね。楽しそう」


「――――…っ、別に……ただウルサイだけだよ」


「でもアンタ、何だかんだ言いつつお姉さん大事でしょう？いいね、姉弟仲良くって♪」


突然の展開に戸惑っていたハズなのに、それらを一切感じさせない紀右の物腰。


何となく………ふと、紀右がやっぱりあの御両親の娘で幹居先輩の妹だと強く思った。