マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
気づいたら体が勝手に動いていた。


「……へっ………?」


紀右の両肩を掴んで床に押し倒し、手首を押しつける。


紀右のセミロングの茶髪は、ハラリと扇状に広がっていた。


「か、楓!?ちょっと何やってんの!?退いてよっ!!//////」


やっと押し倒されたと気づいた紀右は、慌てて起き上がろうとする。


しかし中2とはいえオレだって男……力はオレの方が強い。


「何だってお前は、オレの理性飛ばす様な事ばっかり言うのかなぁ………」


ため息混じりの声が、口から出た。


まぁその口元は、ニッと上がってんだけど。
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