マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
佐久間さんが何やらヒソヒソと千梨さんに耳打ちしてるけど、オレには聞こえない。


「もしかして乃唖……イヤ、まさかね………」


藤木さんもブツブツ呟いていたけど、気にしない事にした。


「ねぇねぇ楓君は、学校の授業何が好きなの?」


何だか様子がおかしい兄達を無視し、無邪気に話しかけて来る乃唖ちゃん。


ちなみに乃唖ちゃんも、オレを名前で呼ぶ事になった。


「えっと……国語かな?」


「へぇーー!私は英語だよーーー」


柔らかそうなハニーブラウンのウェーブがかかった短い髪に、小さな顔に映える大きな2つの瞳。
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