マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
聞き返すと、乃唖ちゃんはケータイを取り出す。


乃唖ちゃんの“お願い”は予想外のものだった。


「あのね……メアドとケー番教えて欲しいの!」


「へっ?」


間の抜けた声を発するオレの横で、紀右の肩が小さく上下に揺れる。


幹居先輩・千梨さん・神蔵先輩・相ケ瀬先輩・佐久間さん・藤木さんが、ポカーンとこっちを見ていた。


「メアドとケー番って……オレの?」


「うん!ダメかなぁ?」


なんかテンションが高い乃唖ちゃんだけど………どうしてオレのケー番とメアドなんて知りたいんだろう?


通ってる中学、違うのに。
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