マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
私は真っ赤な頬を見られない様に、急いで顔を隠す。


「オイ紀右待てよ!」


スタスタ先を歩く私に追いつこうと、小走りになる楓。


楓が隣に立つだけで、心臓のスピードがいつもより速くなった。


『アンタは十六夜君が好きなのよ。私よりヤキモチ妬きね、紀右』


お姉ちゃん達に私は楓が好きだと指摘され、最初はそんなハズ無いと思ってた。


だけどそうだとしたら、楓が女の子と話してると不安になるのも、全て辻褄が合う。


そうやって冷静に考えたら……意外とアッサリ答えが出た。


「楓…乃唖ちゃんとメールのやり取りしてるの?」
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