マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
「あっ、悪い何でもない……気にしないでくれ」


我に返ったオレは、読みかけだった本を机の中に戻す。


遥玖はまだ眉間にシワを寄せていたが、康生は何かを思い出した様なリアクションをとった。


「ヤバイオレ、寧央に英語のノート借りっぱなしだ!先生もうすぐ来ちゃうし、早めに返しとかないと!!」


そう言って康生は、ノート片手に同じクラスの長峰 寧央の元へ。


長峰の近くには、幹居 紀右と細石 弥紗がいた。


「しっかしあの3人、やっぱり目立つよなぁ……」


女子3人を見ながら呟くと、遥玖もうんうん頷いていた。
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