マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
紀右と一緒に首を捻っていると、突然ガバッと頭を下げた乃唖ちゃん。


2つに結ばれたウェーブの髪の毛が、プラーンと左右に揺れていた。


「ごめんなさい紀右ちゃん!私がこの前電話で言った事、全部ウソなの!」


「――――えっ!?」


普通でも大きな目をもっと見開き、究極に驚いた表情をする紀右。


肩に回ったオレの腕を振りほどき、乃唖ちゃんの前までバタバタと走って行った。


「ど、どういう事!?ウソって!!」


「イヤァ……単刀直入に言っちゃうとね?私がああ言ったら紀右ちゃん、自分の気持ち自覚すんじゃないかと思ったんだ」
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