マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
広いと言っても太陽君や千梨さん、知良君と比べたら華奢だけど……私には充分過ぎる位頼りがいのある背中だ。


そんな背中の持ち主が、私を守る様に立ち塞がっている。


「ここはそういう所ではございません。ナンパがしたいのであれば、どこか別の所に行ってしてください」


凛とした、よく通る声。


私を助けてくれたのは、ニッコリ笑顔の楓だった。


「楓……」


「ああ?テメェ何だよ偉そうに」


「オレ達は客だぞ?お客様は神様なんだから、何しようが自由だろ!!」


呆気に取られる私の前で、次は楓に絡み出す3人の男性客達。
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