鮮烈な赤に酔う








背後できゃあきゃあと、甲高い声が聞こえる。

だが私は知ったこっちゃない。



「大丈夫かしら」

「またまたぁ、全然心配してないくせに」

「あら、よく分かったわね」

「珊瑚は性格悪いから、いい意味で」

「どんな意味よ」



くすくす笑う珊瑚。



「その、顔」







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