鮮烈な赤に酔う






【Haduki】


遡ること今から4時間半前。

時刻はだいたい午前3時。

私は素敵なアパートでぐっすり眠っていた、

のだが。



「藤原アァァァァァ!!」

「なんやねん!! ほんま夜中に何叫んでくれとんねん!」



と、突然の名指し呼びに

関西弁でツッコミを入れながら起きた。


目覚めの悪さと、無性な恥ずかしさで

事の異常さにも気づかず、声の聞こえる玄関へと向かった。



「てめぇらなに夜中に叫んでくれとんねん!

近所迷惑っちゅーことわかってます?

分かってるんやったら、はよう帰ってください!!」

「……お前が藤原葉月か?」

「はいそうですが何……か……」



目の前に立っていたのはこれまた悪者っぽーい

でかくてごついお兄さんたちでした。


(完)





ジーザス! 絶体絶命は人生に何度もあるのだ!





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