鮮烈な赤に酔う
【Haduki】
上海マフィア、
蘇芳真知、
屈強な男、
世界最大級のグループ、
私、
そこから導き出されるのは――――
「やはり……‘敗北’かな……」
「なにしっくりきてんだ死ぬぞお前」
さて。
屋上で東雲先輩とサボりを満喫した後の休み時間、
容赦ない担任からの呼び出しを受けた私はすっかり最後の授業まで受けた。
(噂によると東雲クソやろう先輩は終日サボりだったらしい)
しょんぼりとした気分で校門をくぐれば、
なんとあの赤の美貌(※東雲先輩)が待っていてくれたのだった!
「いやぁ……まさか東雲先輩が待っていてくれるとは思えなかったですよ」
「今日は珍しく家に帰るからな」
「先輩の家めっちゃ近いですもんね……いいなぁ」
「お前も今日から一緒じゃねぇか」
「先輩が言うと口説き文句なのでいうのやめた方がいいと思いますよ!」
「鼻血垂らすなキモい」
「おっとうっかり妄想の塊が」