渚の平凡物語

どこでもいっしょ

 側にいるだけで土下座したくなるオーラに、かぴかぴに乾いたあたしは足をもつれさせながら学校に向かっている。
 口に入れたら、水分奪ってくお菓子ってあるじゃない。ちょうどそんな感じ、今のあたし。やばい、潤いが欲しい。

 よたよた通学路を歩いていると、背後から腹違いの姉というあたしだけの十字架が襲撃をかけてきた。

「渚ちゃん、わたし今日から一緒の学校になったんだよ。行こう」
「!?」

 何であたしだけこんなにダメージ食らうんだろう。
 そんな不思議にこれから先のことを思う。

 同い年の姉=同学年。

 あ、駄目だ。あたしきっと死ぬ。
 そう思った。
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