青空
 さっきから国広は、日本人を増やすにはどうしたらいいか、考えている。


「じゃあ、不妊治療にかかるお金を安くするとか。いや、タダにするとか」


「タダにするのは無理だと思うけど、そうなったら喜ぶ人はいっぱいいるでしょうね」


 すると、嬉しかったのか、国広の表情が明るくなった。


「でもそれで子どもが増えるかってどうかを考えると、どうかな。そもそも若者の数が少ないんだし、子どもつくろうって人が増えないとどうしようもないし」


「そうだよなぁ。うーん」


 国広は頭をかいた。


 まあ、こんなところで15歳の少年少女が話し合っても、なにも変わらないんだけど。
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