『僕』が交した約束
走った先には、
まだあの時と変わらない
綺麗な講堂と、1つのピアノ
まるで、俺を待ってたかのような
静けさがそこにあった
ゆっくりとピアノに近づいて
刹那が座っていた椅子に座る
さっき貰った鍵を
ゆっくりと鍵穴に差し込む
カチッ・・・
ぴったりはまった鍵を
右に回すと鍵の開く音が聞こえた
時間がゆっくり流れるように
俺がピアノを開けるのも
時間がかかっていたと思う
やっと開いたピアノの上に
1つのノートが置かれていた
題名に書かれているのは
Kanon
その下に刹那と書かれていた
「刹那の、ものか・・・」