『僕』が交した約束



目頭が熱くなる

ただ、刹那のモノとわかっただけ



それなのに

泣けてくる



中を見ると

題名通り

パッフェルベルのカノンの楽譜だった



これは・・・

俺に残してくれたのか、

川下に残したものか・・・



ピアノ関係なら、

やっぱり川下か・・・



そう思い、知らせるために

川下に電話しようとする



「・・・・・・・・・・・・」



やっぱり、かけられねぇ



刹那が死んだことは

もう十分理解した



かけられる、はずなのに

かけることをためらう


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