『僕』が交した約束



「お前、人に教えられるほど

 上手だったのか!?」



「驚くところ、そこじゃねえだろ。

 ・・・それは、その曲は、

 アンタに弾いてほしいんじゃない?」



「俺に、カノンの曲を・・・?」



「そんな気がする。

 刹那は、そういう人だった」



懐かしそうに語る川下

悲しそうだけど・・・どこか違う



何か、おもりが取れたような顔



「・・・俺、川下に書いてほしい。

 刹那のこと・・・俺のことも」



「・・・え?」



「小説、書くんだろ?

 今までのこと、話すから」



「・・・・・・書いてもいいの?」



不安そうな、川下の声

でも俺は強く頷いた



「でも、1つだけ条件がある」



「条件?
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