『僕』が交した約束
蒼空の写真集という本を
本棚に直しながら話す川下
「僕って、どんな奴だった?」
「どんな奴?
そんなに一緒にいてないけど
いい奴っぽかったかな?」
「そっか・・・」
「口は悪かったけど・・・憎めなくて
何だろうなぁ?とりあえずは
いい奴だったかな
友達ではないけどねー」
「何で友達じゃねえの」
「何で?私に友達はいらない」
「・・・なんだよそれ?
まぁ、どうでもいいけど
ありがとな?教えてくれて」
「いや?それより・・・
私、言ったよね?
部屋から出るなって・・・
バカなの?刹那と仲いいから
ちょっとは他の男と違うと
思ってたのにさー」
「刹那?」