『僕』が交した約束
「・・・いや、川下なら
相談に乗ってくれると思ったから」
「相談ならカウンセラーにすれば?」
「・・・何か怒ってる?」
明らかに、何か違う
「・・・?怒ってないよ。
ただ、私にその相談をしても
答えは見つからないでしょ?
どうしたいかは、自分で探さないと」
・・・確かに、今までしてきた相談は
川下に答えを求めるものだった
ただ、今回のは自分で決めていることだ
川下に相談したところで
どうにもならない
「・・・ごめん」
俺は小さくそう言った
「私に謝ることじゃないよ。
それと・・・ちゃんとけじめつけろよ?
どっちでもいいとか思ってるようなら
どっちとも付き合うな」
これ、女の気持ち
と言いながら川下は笑った
「・・・お前、女か?」
「うるさい。
こうみえても女ですー」