『僕』が交した約束
「何?本当のこと言ってたら、
それであの子が納得するの?」
少し怒り気味な川下は
俺の胸ぐらをつかんだ
「・・・っ、何だよ!」
「あそこでアンタが本当のこと
言ってたとしたら・・・
やられるのは刹那なんだよ!
だからお前の相談に乗らなかった
こうなるのが分ってたんだよ!」
「・・・・・・・・・悪い」
「・・・悪いで済んだら
警察はいらねぇんだよ。
刹那だけは、傷つけんな」
胸ぐらをつかんでいた手を離し、
川下は病室を出ていく
この日から、
川下は俺のところに来なくなった―。