『僕』が交した約束



「・・・いや、【雨宿り】がいい。

 ちょうど、前にエレベーターあるし」



手術室は雨宿りの1つ上の階

私の病室は閉鎖病棟と一般病棟の

間の廊下にある



私自身は閉鎖病棟に行くはずだったから

ナース室が近いこの部屋



つまり、エレベーターから

一番遠い



雨宿りの方がいい



「・・・わかった。忘れず来いよ」



「当たり前でしょ?

 アンタこそ、忘れんなよ?」



それだけ言うと、

私は自分の病室に向かって

歩いて行った



ここで、

刹那の手紙を見ていれば

少しは違う、人生だったのかな



ごめん・・・刹那
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