『僕』が交した約束



あの時は、悲しみしかなかったけど

今は違う



刹那と交した言葉の数々

大切にしまっておきたい



「あれ?君もしかして

 侑斗君ですか?」



色々な思いにふけっていた時

1人の看護師に呼ばれた



「あ、はい。

 ・・・リハビリの時間はまだ・・・」



「そうじゃないの。

 私、ここで入院していた・・・

 刹那ちゃんの担当だったもので

 これをあなたにって・・・」



そう言って渡されたのは

どこかの鍵



「・・・これは?」



「ここの講堂のピアノの鍵。

 本当は、遺産として回収されるから

 だから私に、侑斗に渡してって

 預かりました」



「講堂の、ピアノ・・・」



「大切にしてたのよ。

 ・・・じゃあ、私は仕事があるから」



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