Little-Noise―リトルノイズ―
さっきのは七つの大罪の一つの憤怒。
所有者のいわばステータスみたいなものを膨大に上昇させる。
まぁ、後でものスッゴい激痛に襲われるが……
そして何故か普段は人間の姿をしている。
もう説明はいいだろう?…
さて、少し前の場面に戻ろうか。
「…さっきから何を一人でぶつぶつと言っているんだ?」
「……何でもねーよっ!読者の方々に長たらしく説明してたんだよっ!」
さぁ、これで心置きなく戦えるってわけだが……
醒燐が武器を構えるとその場のおちゃらけな空気はなるなり、
緊迫感を感じる重い空気となった。
俺も武器になった彼女を構える。
「…こいよ」
俺は片手で醒燐を挑発する。
一発で仕留めるために…
「…くっ!!」
醒燐が挑発に乗ってる…はすだっ!
「バカにしやがってえェェェーっ!!!」
ほらな、
思い通りで少しだけ顔が緩む。
「お前はいつもそうだっ!昔から私のことをバカにして遊びやがって!
はぁぁっ!!」
槍を中段に構え真正面から突っ込んでくる。
「そうだったな!ならまたその時みたいに返り討ちにしてやるよ!」
ついつい眼が鋭くなり口許が緩んでしまう。
にやけが止まらない、
「おらぁぁ!!」
剣を醒燐の槍に合わせて切り払う。
俺が叫ぶと当時にガギイィンと金属音が鳴り響く。
俺は武器を合わせてから一歩も動いていない。
それは醒燐も同じだ。
ただ醒燐の槍が折れ砕け、俺の剣は形を残している。
それだけではなく俺の斬撃は槍に留まらず醒燐の体を大きく抉っていた。
血がかかる
空気と混ざった地黒い血液が溜まっている
やがて俺の足元まで赤く染まっていく―――――――――――――。
そして俺の眼までも赤く………。
俺は剣を払うと音を止めた。
音を止めると俺の剣は黒い光のエフェクトに包まれ消えた。
久しぶりの血の匂いだった。