私だけの王子様




どうせ面接どうだった、でしょ?



「笑…公園通ってないだろうな?」

あ、そっち。

「通ってないよー」

いや、通りました。
怖い思いしました。

「ならよろしい」

お兄ちゃんは視線をテレビに移した。



面接のことには触れないんだね。
なんか気使わせちゃったかな。



「あ、お兄ちゃん。今日ねポンタっていうわんちゃんがいてポンタのこと思い出しちゃった」

「ポンタかー。懐かしいなー。笑小さかったから死んだってこと理解できなくて大変だったよなー」

「だってまだ小学1年だよ?しかもね、同じポメラニアンだったの!可愛かったなー」

って言ってもそんな思う余裕はあの時なかったんだけど。





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