私だけの王子様





朝から何社か面接で最後の面接が終わって最寄り駅に着いたのは19時過ぎだった。

時計を見てため息がこぼれる。



「なんなのよ。世界が滅亡すると知ったらどうするかなんてわからないわよ!」

今日のグループディスカッションは理解できないものだった。

手応えがない。
また不採用だろう…



周りでは続々と内定が決まって行く。
正直焦っていた。

「けど、お兄ちゃんのせわにはもうなりたくない」

どうしても自分の力で…

「あたしには何ができるのだろうか」

一人つぶやいて気が滅入る。




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