私だけの王子様
ふと立ち止まったのは朝話した公園。
「まだ19時だし…」
お兄ちゃんの言葉が頭をよぎったが
あたしは公園を通って帰ることにした。
外灯が少なく薄暗い。
おまけにひと気がない。
不審者にはもってこいってことか…
なんて1人で考えていると
ガサッ
と、音がしてビクッと肩が上がった。
「な、なに…」
人なんていなかったよね…
周りをキョロキョロ見る。
人影なんかない。
「風かな…」
ふーっと胸を撫で下ろして歩き出そうとした時
ガサガサガサガサっっ…
.